【画寸】 21.2×28cm
【額寸】 52.7×58.7cm
【重量】 2.7kg
【技法】 シルクスクリーン
【用紙】 鳥の子和紙
【額装】 木製
【著作権承認】 フジタ財団、フランス美術著作権協会、日本美術著作権協会
【証明】 ADAGP(フランス著作権協会)承認刻
【制作年】 2016年完成
【原画】 個人所蔵 油彩(1936年制作)
【限定制作】 300部
【工房】 K.T.M.printers
■略歴
1910年 東京美術学校西洋画科本科を卒業
1912年 第2回東京勧業博覧会に「午後の日」「宿裏」を出品。
光風会第1回絵画展覧会に「清水湾」「帝国劇場」「南国」が入選
1917年 パリのシェロン画廊で初の個展を開く。その後、ブリュッセル、
アントワープ、ベルリンなどヨーロッパ各国で個展を開催
乳白色の平滑な絵肌に面相筆による線描を生かした独特の画風を編み出す。
1919年 初めてサロン・ドートンヌに出品。出品した6点が全部入選して、
その年に会員に推挙され、パリ画壇における地位の確立に第一歩を踏み出した。
1925年 レジオン・ド・ヌール五等勲章を贈られる
1943年 朝日文化賞受賞
1955年 フランス国籍を取得。日本芸術院会員を辞任
1957年 レジオン・ド・ヌール四等勲章を贈られる
1968年 1月29日、スイス、チューリッヒの病院で死去(81歳)
日本政府より勲一等瑞宝章を追贈される
■丸くなって平和に眠り続ける無心な“猫”
この「眠る猫」のポーズは藤田のお気に入りの一つであり、あの偉大な白地(グラン・フォン・ブラン)に輝く裸婦の傍らや、永遠の美のシンボルのような豊麗な女性像の周囲など、強烈な印象を残す作品の中にもたびたび登場しています。
本作は、1936年にそのポーズの“猫”だけを描いた、いかにも藤田らしい名品と言えます。思わず撫でてみたくなるような愛らしさと、快い柔毛の感触や体温までもが感じられそうな姿は、まさに感嘆するほかありません。